近畿経済産業局長賞
曲げ加工性および疲労強度に優れた高強度鋼板(特許第5255361号)
【兵庫県発明協会】
中屋 道治 |
株式会社神戸製鋼所 鉄鋼事業部門技術開発センター 薄板開発部 薄板開発室 主任研究員 |
星加 哲志 |
株式会社神戸製鋼所 鉄鋼事業部門技術開発センター 薄板開発部 薄板開発室 |
三浦 正明 |
株式会社神戸製鋼所 鉄鋼事業部門技術開発センター 薄板開発部 薄板開発室 室長 |
二村 裕一 |
株式会社神戸製鋼所 鉄鋼事業部門技術開発センター 薄板開発部 薄板開発室 主任研究員 |
実 施 功 績 賞
川崎 博也 |
株式会社神戸製鋼所 代表取締役社長 |
自動車の衝突安全性と燃費向上を目的として、ボデー骨格部品への高強度鋼板の適用が進展している。本発明は、これらの用途に好適な、低降伏比高伸び特性と曲げ加工性を兼ね備えた高強度鋼板を提供するものである。
ボデー骨格部品用の高強度鋼板には、低降伏比高伸び特性とより優れた曲げ加工性の両立が望まれていたが、それぞれの特性に対して適したミクロ組織が異なるため、実現は困難であった。本発明では、低降伏比高伸び特性を有するフェライト-マルテンサイト複合組織鋼板において、ミクロ組織の基本構成は変えずに、フェライト分率の板幅方向の変動を冷却制御により低減することで、曲げ加工性を兼備させることに成功した。
本発明による高強度鋼板は、低降伏比高伸び特性を有しているので絞り成形が良好であり、曲げ加工性に優れているので、シャープな曲げ稜線を有する部品への成形も可能である。
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