日本弁理士会会長奨励賞
レーザ加工の品質を向上させるミラー(特許第4552848号)
【兵庫県発明協会】
小林 信高 |
三菱電機株式会社 生産技術センター 構造化技術推進部 構造適合化グループ 専任 |
竹野 祥瑞 |
三菱電機株式会社 生産技術センター 構造化技術推進部 部長 |
実 施 功 績 賞
柵山 正樹 |
三菱電機株式会社 執行役社長 |
本発明は、1つの集光レンズに2本のレーザビームを通して、プリント基板に高速に微細な穴をあけるレーザ加工機に搭載する『レーザビームの歪みを補正するミラー』である。これにより、加工穴の真円度を向上できる。
両端でピッチの異なるネジ一本を回転させるだけでレーザビームの反射面を鞍型に変形できる簡便な構造を考案した(図1参照)。このミラーでビームのひずみを補正して、集光形状を楕円から真円に補正する。考案した構造によれば、ネジの回転により、ミラー裏面のX軸両端に正、Y軸両端に負の荷重が印加され、X軸方向には凹、Y軸方向には凸の変形が生じる。この鞍型変形により、楕円ビームが円形へ修正される(図2参照)。
スマートフォン等に内蔵されるプリント基板は多層構造で、各層は穴で電気的に繋がっている。本発明を適用したレーザ加工機が高密度実装に不可欠なφ50umの小径穴を実現し、情報端末の小型・高機能化を支えている。
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