函館市長賞
携帯電話通信システムを用いた海洋計測ブイ(特許第3854984号)
【北海道発明協会】
毛内 也之 |
株式会社エスイーシー 水産海洋プロジェクト 研究員 |
須藤 正樹 |
道南漁業資材株式会社 社長 |
藤本 孝 |
道南漁業資材株式会社 水産資材製造グループ 主任 |
鉄村 光太郎 |
株式会社エスイーシー 水産海洋プロジェクト 研究員 |
本発明は、1996年の北海道噴火湾におけるホタテ稚貝の大量へい死を踏まえ、小型漁船でも設置・管理が容易な小型ブイと、携帯データ通信の高い冗長性を生かしたデータ通信システムとの組み合わせにより、荒天海域での安定した海水温計測を実現した。
本発明で実現した海洋計測ブイとその海洋環境モニタシステムは、ブイ1基あたり最大4つの水深帯に水温・水圧・塩分濃度など各種海洋センサを取り付け可能であり、1時間当たり6回(10分間隔)の海洋観測を行う。その観測データは逐次携帯端末から電子メール送信され、メールサーバを経由してWEBと携帯アプリへリアルタイムに配信される。
現在、本ブイは同一海域で8年以上連続した海洋計測を実現しており、北海道噴火湾で養殖ホタテガイの安定した高品質生産に不可欠な海洋デバイスとなっている。本発明は、函館市の地域構造改革特区事業の一環として開発され、本特許成立が携帯電話端末の洋上利用の規制緩和の道を拓いた。
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