文部科学大臣発明奨励賞
水酸化第4級アンモニウムの製造方法(特許第3542265号)
【山口県発明協会】
手嶋 隆裕 |
株式会社トクヤマシルテック 技術チーム 課長 |
平山 浩喜 |
株式会社トクヤマ セメント開発グループ 主席 |
野仲 徹 |
新第一塩ビ株式会社 生産管理グループリーダー |
実 施 功 績 賞
横田 浩 |
株式会社トクヤマ 代表取締役 社長執行役員 |
本発明は、半導体基板の洗浄、食刻、ポジ型レジストの現像液等に利用される水酸化第4級アンモニウムの製造方法に係わるもので、陰イオン交換膜として特定の構成を備えるものを採用することにより、従来の方法ではなしえなかった、長期間、安定して製造できる新たな方法を提供したものである。
下図のような構造の電解槽を用いて第4級アンモニウム塩化物を電気分解して水酸化第4級アンモニウムに変換するに際し、陰イオン交換膜として、陰イオン交換樹脂に加え、水素添加したブタジエン−アクリロニトリル樹脂等の、実質的に不飽和結合を有さない単量体単位とアクリロニトリル又はスチレン系単量体に基づく単量体単位との共重合体を配合した陰イオン交換膜を用いる。このような陰イオン交換膜を用いると、従来の陰イオン交換膜に比べて、電流効率を落とすことなく、耐久性が著しく向上する。
本発明は、半導体や液晶の製造に欠かせない水酸化第4級アンモニウムを、長期間に渡って安定的に製造できる技術であり、経済的に極めて優れた発明である。
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