文部科学大臣発明奨励賞
網赤血球中のヘモグロビン分析装置(特許第4417143号)
【兵庫県発明協会】
池内 喜郎 |
シスメックス株式会社 技術開発本部 要素技術開発第一部 部長 |
小国 振一郎 |
シスメックス株式会社 人事総務本部 人事部 人事課 課長 |
福間 大吾 |
シスメックス株式会社 HUビジネスユニット ヘマトロジープロダクトエンジニアリング本部 商品開発第一部 第一グループ 係長 |
今津 雅範 |
シスメックス株式会社 技術開発本部 要素技術開発第三部 主任技師 |
Joachim Louisa |
Maria Linsen Sysmex Europe GmbH Medical scientific department Director |
実 施 功 績 賞
家次 恒 |
シスメックス株式会社 代表取締役会長兼社長 |
本発明は、腎性貧血や透析患者の鉄欠乏症の診断に有効な血液中の鉄量の変化(鉄動態)を把握する網赤血球ヘモグロビン等量を分析するヘモグロビン分析装置に関するものである。
従来、鉄欠乏症の指標として血清鉄(Fe)等の生化学鉄マーカーが用いられていたが、鉄剤投与効果の把握までに5〜15日程度要し、炎症等の生理的変動があった場合には正確な鉄動態を反映しないことがあった。本発明では、血液試料に光を照射して得られた散乱光に基づいて網赤血球からなる細胞群を分類し、この細胞群に含まれる網赤血球の散乱光強度の平均値を求め、網赤血球の散乱光強度の平均値から網赤血球ヘモグロビン等量を求める。
本発明を用いれば、治療効果が短期間、例えば下図では治療2日後で把握可能になることから、早期に鉄欠乏症の治療方針を立てることができる。また、安価かつ短時間で検査結果を提供でき大規模から中小規模の幅広い臨床検査現場への普及が可能となる。
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