発明協会会長奨励賞
有機EL用電子輸送材料(特許第4595346号)
【滋賀県発明協会】
北澤 大輔 |
東レ株式会社 先端材料研究所 主任研究員 |
富永 剛 |
Toray Advanced Materials Korea Inc. 先端材料研究センター長 |
佐野 万里子 |
元 東レ株式会社 電子情報材料研究所 所員 |
石垣 剛 |
東レ株式会社 先端材料研究所 主任研究員 |
実 施 功 績 賞
日覺 昭廣 |
東レ株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、有機EL素子に関するものであり、正孔輸送層、各色発光層、電子輸送層と呼ばれる有機薄膜層の積層構造のうち、駆動電圧が低く、耐久性に優れ、安定に製膜可能な電子輸送材料に関する発明である(図1、2)。
電子輸送材料にて、低駆動電圧を実現するためには、陰極からの電子を効率よく受け取り、隣接する発光層まで効率よく電子を輸送することが必要である。このためには、電子親和力が高く、陰極金属との親和性が高くなるような分子設計が重要であり、電子受容性窒素を含有するフェナントロリンを基本骨格として、これを共役系の連結基で連結することを着想した。
本発明の電子輸送材料を使用した有機EL素子において、低駆動電圧・長寿命・高い耐熱性の3つの要求物性を兼ね備えた材料の創出を達成し、特に従来材料に比べ大幅な低駆動電圧効果を長期にわたり発揮することに成功した(図3)。
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