関東経済産業局長賞
話速変換技術(特許第4550652号)
【神奈川県発明協会】
山本 幸一 |
株式会社東芝 研究開発センター 知的財産部 主務 |
河村 聡典 |
株式会社東芝 研究開発センター 知識メディアラボラトリー 研究主幹 |
実 施 功 績 賞
田中 久雄 |
株式会社東芝 代表執行役社長 |
本発明は、ステレオなどのマルチチャネル信号を、音の高さを変えずに時間的に圧縮/伸長させる話速変換に関するものである。
マルチチャネル信号に対する話速変換では、音源定位を保つために全てのチャネルに共通した特徴量(共通ピッチ)を用いて波形の挿入/削除を行っている。本発明の話速変換は、マルチチャネル信号を構成する各チャネル信号について類似度を計算し、これら類似度を合成した合成類似度に基づいて全てのチャネルに共通した特徴量を抽出する。そして、抽出された特徴量を用いて、マルチチャネル信号に対する時間的な圧縮/伸張処理を行う。これにより、チャネル間の位相関係に左右されない話速変換を行うことができる。また、類似度を計算する際、チャネル数や圧伸率に応じた間隔でサンプルを間引くことにより、コンパクトかつ高音質なマルチチャネル対応の話速変換を実現している。
本発明により、高齢者や難聴者向けの低速再生および視聴時間短縮のための高速再生を自然で聞き取りやすい音声で実現できる。本発明は、テレビ・パソコン・携帯端末などで幅広く利用されている。
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