文部科学大臣発明奨励賞
複雑成形が可能な高強度高性能めっき鋼板(特許第4894863号)
【広島県発明協会】
川崎 由康 |
JFEスチール株式会社 スチール研究所 薄板研究部 主任研究員 |
金子 真次郎 |
JFEスチール株式会社 スチール研究所 薄板研究部 主任研究員 |
中垣内 達也 |
JFEスチール株式会社 スチール研究所 薄板加工技術研究部 主任研究員 |
松岡 才二 |
JFEスチール株式会社 スチール研究所 副所長 |
実 施 功 績 賞
林田 英治 |
JFEスチール株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、卓越した金属組織設計とその制御により、高い強度と良好なめっき品質を有しながら、従来鋼に対し格段に優れたプレス成形性(延性と伸びフランジ性)を実現した自動車用めっき鋼板に関するものである。
本発明鋼では、合金成分と製造条件の最適化により、プレス成形時に今までにない微細な転位構造が形成するようフェライトの性質を制御し、複数の金属組織(フェライト、ベイナイト、マルテンサイト、残留オーステナイト)のそれぞれの硬さ、量、サイズ、形態、分散状態を精緻にコントロールしたことで、相反する強度とプレス成形性を同時に向上させる画期的な組織制御を実現した。
本発明鋼を自動車車体に適用することで、プレス割れが発生することなく複雑な部品形状に成形することが可能となるため、部品の形状自由度が飛躍的に広がる。今後も高強度めっき鋼板は大きな需要が見込まれるため、更なる生産量の拡大が期待される。
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