東北経済産業局長賞
遠心分離方式による清酒もろみの分離装置(特許第3650779号)
【秋田県発明協会】
田口 隆信 |
元 秋田県総合食品研究センター 醸造試験場 場長 |
実 施 功 績 賞
平井 光治 |
株式会社コクサン 代表取締役社長 |
清酒もろみの上槽工程では、1)「槽(ふね)」による圧搾法や、2)フィルタープレスによる自動圧搾法、3)もろみを布袋などに入れて吊り下げ、滴る清酒を回収する「袋吊り法」、などが一般的であるが、何れも、1)上槽初期と後期とで酒質に差異が乗じる、2)酒袋などの袋香が清酒に移る、3)酒粕を取り出す「粕はがし」に多大な労力を要する、などの問題点がある。
本発明ではこれら従来の上槽工程を遠心分離方式で自動化し、酒質の向上と安定化及び酒粕の自動回収を解決し、実際の酒造現場に導入できる仕様の清酒もろみ上槽システムを開発した。
本発明では、1)オールステンレス製のため袋香が清酒に移ることがなく、袋や布の洗浄手入れ作業が不要である。2)密閉系で遠心分離を行うため清酒中の香気が飛散せず清酒中に確保でき、香り高い清酒を回収できる。3)連続運転をくり返すため酒質にバラツキがなく、回収歩留まりも非常に高い。4)酒粕の回収も自動で行える、などの実施効果が期待される。
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