文部科学大臣発明奨励賞
トルク感応型LSDの摩擦制御技術(特許第4811329号)
【奈良県発明協会】
安藤 淳二 |
株式会社ジェイテクト JTEKT AUTOMOTIVE NORTH AMERICA, INC. (海外出向) 主担当 |
酒井 直行 |
株式会社ジェイテクト 自動車部品事業本部 油圧システム技術部 部長 |
齋藤 秀幸 |
株式会社ジェイテクト 自動車部品事業本部 第3実験解析部 部長 |
山下 洋三 |
株式会社ジェイテクト 自動車部品事業本部 第2駆動技術部 グループ長 |
実 施 功 績 賞
安形 哲夫 |
株式会社ジェイテクト 取締役社長 |
本発明は、高い静粛性と安全性が要求されるハイブリッド4WD乗用車において、歯車式のトルク感応型駆動力配分装置の適用に必要不可欠な自励振動の抑制に関する独創的な技術である。
車両の走行状態によって、歯車式トルク感応型駆動力配分装置内部では、摩擦しながら歯車を差動回転させる必要がある。その際、しゅう動部のスティックスリップを抑制しつつ、スムーズに摩擦せねばならない。これを実現するため、世界で初めて、混同潤滑下での摩擦挙動の理論計算により歯車の表面粗さプロファイルと静粛性の関係を明確にし、この知見を基に導入した新たな粗さ指標で表面を設計することで特異な効果(発明)を見出した。
さらに、粗さを付与することで課題となる耐焼付き性と耐摩耗性においては、WC(Tungsten Carbide)とDLC(Diamond-Like Carbon)のナノ多層膜により解決した。
これにより、車両の画期的な静粛性を確保しつつ、低燃費化と安全性を実現した。
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