文部科学大臣発明奨励賞
“ポジ型感光性シロキサン”透明コーティング剤(特許第4784283号)
【滋賀県発明協会】
諏訪 充史 |
東レ株式会社 電子情報材料研究所 研究主幹 |
藤原 健典 |
東レ株式会社 電子情報材料研究所 主任研究員 |
飯森 弘和 |
東レ株式会社 電子情報材料研究所 研究員 |
妹尾 将秀 |
東レ株式会社 液晶材料生産部 主任部員 |
実 施 功 績 賞
日覺 昭廣 |
東レ株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、耐熱性、透明性、絶縁性、平坦化性、硬度に優れたシロキサン硬化膜形成に際し、塗布、パターン露光、現像、熱硬化工程により、所望の微細パターン硬化膜が形成できるポジ型感光性シロキサン組成物を提供するものであり、イメージセンサ用導波路材料、液晶ディスプレイ用TFT平坦化材料、および、タッチパネル用絶縁・保護材料に好適に用いられている。
従来、イメージセンサ用の高屈折率導波路、液晶ディスプレイのTFT平坦化膜、および、タッチパネルの絶縁・保護膜には、高温処理工程での黄変や平坦化性が悪いという課題があった。本発明は、3官能シランモノマー由来のポリシロキサン(RSiO1.5)を用いて、量産規模での重合制御技術、実用レベルの保存安定化技術、ポジ型感光性技術を見出したことにより、商用ベースでフォトリソグラフィーでのパターン形成が可能なポジ型感光性シロキサン透明コーティング剤の開発に世界で初めて成功したものである。
本発明のポジ型感光性シロキサン組成物は、高耐熱性が要求される高性能・高機能製品用の絶縁膜を、簡便な有機絶縁膜形成工程を利用して、低コストで無機膜同等の高品位な透明・絶縁・耐熱・平坦化膜を加工・形成することを、商用ベースで初めて可能にした。
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