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平成25年度近畿地方発明表彰

特許庁長官奨励賞

マイクロ流路及びマイクロチップ(特許第4637610号)

【京都発明協会】

百瀬 俊

ローム株式会社 研究開発本部 メディカル・ヘルスケア研究開発ユニット メディカル製品開発チーム 商品開発G 主任研究員

実 施 功 績 賞

澤村 諭

ローム株式会社 代表取締役社長


本発明は、ローム(株)がμ-TAS(Micro-Total Analysis Systems)技術を実用化した微量血液検査システム『バナリスト』において、高精度測定を可能にするマイクロチップ(図1)の検出路の構造に関する発明である。
血液検査時、測定装置(図2)にセットされたマイクロチップの検出路内の反応液は昇温されるが、昇温による気体溶解度減少のため過飽和となった溶存気体が気泡となって光路上に発生し(図3)、正確な測定が行えないことが課題であった。
本発明では、昇温により過飽和となった溶存気体は、周囲に既に気泡が存在する場合には新たに気泡となるのではなく、既に存在している気泡に吸収される現象に着目し、検出光が通過しない位置に溶存気体を吸収するための気泡を生成・捕捉しておく凹部(気泡核導入手段)を設けた(図4)。最初は空気で満たされている検出路に反応液が流入する際に凹部内では気液置換が行われず空気が小さな気泡となって残り、その気泡に過飽和となった溶存気体を吸収させることで、測定の妨げとなる光路上の溶存気体による気泡の発生が抑えられる。
本発明によって血液検査の測定精度を大幅に向上させることが可能となった。また、本発明はマイクロ流体デバイス一般での測定精度向上に大変有効である。

マイクロ流路及びマイクロチップ

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