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平成25年度関東地方発明表彰

特許庁長官奨励賞

新規な結晶性ポリエステル樹脂を用いた低温定着トナー(特許第4729950号)

【神奈川県発明協会】

水谷 則之

富士ゼロックス株式会社 画像形成材料開発本部 化成品開発部

前畑 英雄

富士ゼロックス株式会社 画形材研究開発部 研究主査

濱野 弘一

富士ゼロックス株式会社 総合事業計画部

井口 もえ木

富士ゼロックス株式会社 化成品開発部

北川 聡一郎

富士ゼロックス株式会社 化成品開発部

吉野 進

富士ゼロックス株式会社 画形材研究開発部

石原 由架

富士ゼロックス株式会社 化成品開発部

鶴見 洋介

富士ゼロックス株式会社 化成品開発部

松本 晃

富士ゼロックス株式会社 化成品開発部

高橋 賢

富士ゼロックス株式会社 化成品開発部

実 施 功 績 賞

山本 忠人

富士ゼロックス株式会社 代表取締役社長


本発明は、新規な結晶性ポリエステル樹脂をトナーに採用し、定着時のみ相溶し、定着後は相分離/再結晶化させ、画像の保管性を損なうことなく低温定着を実現させるトナーの発明である。
従来、トナー用樹脂において、低粘度化による低温定着は、定着後の画像保管性が低下する問題があった。本発明ではトナー内部に独立に存在する結晶性ポリエステル樹脂が、定着時に非晶性ポリエステル樹脂と溶融、相溶状態を形成する(図1上)ことで、非晶性ポリエステル樹脂単独時より低い温度で低粘度化し、低温での定着が可能となる。定着後、結晶性ポリエステル樹脂の一部は、冷却に伴い相溶状態から相分離、再結晶化する(図1下)ことで樹脂の粘度が上昇し画像保管性を確保することができる(図2)。
低温定着性能(従来トナー比−20℃)が向上し、消費電力を40%以上削減し、CO2排出削減を実現した。また、カラーの大幅な高画質化、高効率生産を可能とし、デジタルカラーコピー・プリントの普及を加速した。

本発明の機構
本発明を採用した最新の腕時計

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