特許庁長官奨励賞
新規な結晶性ポリエステル樹脂を用いた低温定着トナー(特許第4729950号)
【神奈川県発明協会】
水谷 則之 |
富士ゼロックス株式会社 画像形成材料開発本部 化成品開発部 |
前畑 英雄 |
富士ゼロックス株式会社 画形材研究開発部 研究主査 |
濱野 弘一 |
富士ゼロックス株式会社 総合事業計画部 |
井口 もえ木 |
富士ゼロックス株式会社 化成品開発部 |
北川 聡一郎 |
富士ゼロックス株式会社 化成品開発部 |
吉野 進 |
富士ゼロックス株式会社 画形材研究開発部 |
石原 由架 |
富士ゼロックス株式会社 化成品開発部 |
鶴見 洋介 |
富士ゼロックス株式会社 化成品開発部 |
松本 晃 |
富士ゼロックス株式会社 化成品開発部 |
高橋 賢 |
富士ゼロックス株式会社 化成品開発部 |
実 施 功 績 賞
山本 忠人 |
富士ゼロックス株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、新規な結晶性ポリエステル樹脂をトナーに採用し、定着時のみ相溶し、定着後は相分離/再結晶化させ、画像の保管性を損なうことなく低温定着を実現させるトナーの発明である。
従来、トナー用樹脂において、低粘度化による低温定着は、定着後の画像保管性が低下する問題があった。本発明ではトナー内部に独立に存在する結晶性ポリエステル樹脂が、定着時に非晶性ポリエステル樹脂と溶融、相溶状態を形成する(図1上)ことで、非晶性ポリエステル樹脂単独時より低い温度で低粘度化し、低温での定着が可能となる。定着後、結晶性ポリエステル樹脂の一部は、冷却に伴い相溶状態から相分離、再結晶化する(図1下)ことで樹脂の粘度が上昇し画像保管性を確保することができる(図2)。
低温定着性能(従来トナー比−20℃)が向上し、消費電力を40%以上削減し、CO2排出削減を実現した。また、カラーの大幅な高画質化、高効率生産を可能とし、デジタルカラーコピー・プリントの普及を加速した。
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