文部科学大臣発明奨励賞
新世代汎用プラスチック金型用鋼(特許第4269293号)
【島根県発明協会】
中津 英司 |
日立金属株式会社 本社 高級金属カンパニー 工具鋼統括部 主任技師 |
井上 義之 |
元 日立金属株式会社 冶金研究所 所員 |
遠山 文夫 |
日立金属株式会社 本社 高級金属カンパニー 技術部 主任技師 |
田村 庸 |
日立金属株式会社 安来工場 冶金研究所 所長 |
細田 康弘 |
日立金属株式会社 安来工場 製品企画センター 技師 |
安藤 光浩 |
日立金属株式会社 安来工場 副工場長 兼 製品企画センター長 |
実 施 功 績 賞
藤井 博行 |
日立金属株式会社 代表執行役執行役会長 兼 執行役社長 |
本発明は、40HRCの硬さ水準を達成して、かつ、その硬さによるプリハードン状態で靭性、被切削性および鏡面磨き性に優れた金型用鋼である。この金型用鋼は、プラスチック成形用金型に好適である。
従来のプラスチック成形用金型用鋼は、被切削性を向上するために硬さを30HRC程度にまで下げていたので、耐摩耗性や鏡面磨き性が不足していた。また、40HRCの硬さ水準において、優れた被切削性を有した金型用鋼も提案されていたが、これは靭性が不足していた。そこで、本発明の金型用鋼では、組織を下部ベイナイトに調製して、かつ、該組織の強化に特別な析出強化機構を採用したことで、上記特性の総合的な向上に成功した。
本発明の金型用鋼は、その汎用性の高さから、樹脂製品の成形用金型以外の用途・市場にも採用されており、今後更なる金型産業全体への普及と浸透が期待されるものである。
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