文部科学大臣発明奨励賞

直交配置スライド構造による旋盤の小形化（特許第4440028号）

【石川県発明協会】

金平　克史

高松機械工業株式会社　生産本部　技術部　技術管理課　課長

実施功績賞

髙松　喜与志

高松機械工業株式会社　代表取締役社長

本発明は、直方体上のベッドの上面に主軸の軸線に対して対称に第1の案内支持手段（Z軸として主軸）を配置し、ベッドの側面部にZ軸と垂直になるように第2の案内支持手段（X軸）を配置する。これは、第1案内面と第２案内面は実質上直交していることを特徴とした新しい配置構造である。
従来は、ベッド上面の上面1面にスライドを2軸配置されている。その構造が複雑化するために、加工時の熱変形を受けやすく、安定して高精度に加工するためにはその対策も必要で、ベッドの小形化と高精度化には限界があった。ベッド構造の2面を利用してスライド配置を行うことで、従来に比べて、ベッドを小さくすることができる。また、案内支持手段の配置が主軸芯に対して対称であることから、熱変形も主軸芯に対して対称となり、加工精度への影響を少なくすることができる。さらに、Ｘ軸を機械側面部の低い位置に配置することで重心が低くなり、横幅の小さい機械での刃物台移動時の揺れへの影響を少なくすることができる。
これまで、10mm程度の小さな部品も2mほどの幅の工作機械で加工をしていたが、本発明により工作物のサイズに見合った工作機械の小形化に大きく寄与し、工場の設備投資抑制、コンパクト化などの流れに本技術は大いに貢献できた。
機械全体の小形化に伴う、モータ等の最適化などで消費電力量を従来機に比べ、待機時、稼動時で60%～70%の消費電力量削減効果を得ることができた。これより省エネルギーに大いに貢献可能となった。

文部科学大臣発明奨励賞

直交配置スライド構造による旋盤の小形化（特許第4440028号）

【石川県発明協会】

実 施 功 績 賞

実施功績賞