文部科学大臣発明奨励賞
中大型モータの生産に適した圧入組立型分割鉄心(特許第4907654号)
【兵庫県発明協会】
山本 一之 |
三菱電機株式会社 生産技術センターモータ製造技術推進部機構開発グループ グループマネージャー |
実 施 功 績 賞
山西 健一郎 |
三菱電機株式会社 執行役社長 |
本発明は、簡易な組立により精度のよいモータの固定子が得られる鉄心構造に関し、高密度に巻線されたモータの固定子を安価に製造でき,小型軽量化、高効率化したモータの量産を可能とするものである。
磁極毎に分割した鉄心に高密度に巻線した後に組立てる従来の「分割鉄心」を用いた工法は、小さな鉄心から大きな固定子が得られるため、中大型モータの生産に適している。しかし、鉄心の組立に溶接を用いるため歪により固定子の精度が悪化し、また、組立作業に時間とコストがかかる問題があった。これを解決するため、本発明では鉄心の分割面に部分的に圧入する構造を設けて、溶接レスの簡易な組立を可能とし、精度がよく量産性の高い固定子を実現した。
本発明を、業務用エアコンの圧縮機に適用し、多品種少量の生産ができる製造ラインを構築することができた。今後,産業用や自動車用のモータにも適用し、高効率化、省エネルギー化の達成により環境保全に大きく貢献するものと期待される。
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