発明協会会長奨励賞
モノクローナル抗体の生体外迅速作製法(特許第4214234号)
【埼玉県発明協会】
太田 邦史 |
国立大学法人東京大学 大学院総合文化研究科 教授 (元独立行政法人理化学研究所太田遺伝システム制御研究室准主任研究員) |
柴田 武彦 |
独立行政法人理化学研究所 基幹研究所遺伝制御科学特別研究ユニット ユニットリーダー |
瀬尾 秀宗 |
株式会社カイオム・バイオサイエンス シニアリサーチャー |
実 施 功 績 賞
野依 良治 |
独立行政法人理化学研究所 理事長 |
藤原 正明 |
株式会社カイオム・バイオサイエンス 代表取締役社長 |
本発明は、免疫細胞における抗体遺伝子の再編成を薬剤処理で可逆的に促進する技術、および多様化した免疫細胞からモノクローナル抗体を生体外で迅速かつ自在に作製する方法を提供する。
鳥類の抗体産生細胞株であるDT40を、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤で処理したところ、抗体遺伝子の再編成が顕著に促進され、様々な抗体遺伝子を持つ細胞集団が自立的に生じることを発見した。これらの細胞集団の中から、任意の物質に対する特異抗体の産生細胞を選別することに成功した。本技術(ADLibシステム)の作業期間は、1〜2週間と従来法(数カ月)より圧倒的に迅速で、またこれまで獲得が困難だった物質の抗体作製も可能になった。
発明の主な効果としては、①従来技術よりも抗体作製期間が圧倒的に短い、②従来法では抗体作製が困難だった抗原に対する抗体作製が可能、③得られた抗体遺伝子を自在に加工することが可能、といった点が挙げられる。
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