日本弁理士会会長奨励賞
製本装置における用紙束の溝加工機構(特許第4326543号)
【京都発明協会】
大内山 耕 |
太陽精機株式会社 技術ユニット機構開発Uグループ ゼネラルマネージャー |
中西 洋人 |
太陽精機株式会社 技術ユニット機構開発Uグループ |
福田 繁伸 |
太陽精機株式会社 技術ユニット機構開発Vグループ ゼネラルマネージャー |
神原 完太 |
太陽精機株式会社 ユニット機構開発Vグループ |
実 施 功 績 賞
堀 英二郎 |
ホリゾン・インターナショナル株式会社 取締役社長 |
製本の中で、本の中身となる用紙の背部に糊を浸透させるための溝を加工した後に糊を塗布し、その部分に表紙を貼付け成形する無線綴じと呼ばれる様式がある。本発明は糊浸透のための溝の形状を簡単に切り替えることができるようにしたものである。
従来、製本用の糊はEVA(Ethylene Vinyl Acetate)系ホットメルトが主流であったが、近年はPUR(Poly Urethane reactive)系ホットメルトを使用するケースも増えてきた。糊浸透のための溝は、それぞれの糊の特性を生かすため、前者が深く荒く、後者は浅く細かくにする必要がある。
EVA用溝加工時は、背となる面を均一に削るミーリングカッターに棒状の溝切りカッターを差し込み固定する。PUR用溝加工時には、円盤状の溝切りカッターを取り付けて全体を傾ける。こうすることで2種類の溝加工を簡単かつ安全に切り替えられるようになった。
本発明の実施機BQ-470には、糊の変更に容易に対処できる以外にも多くの自動化を盛り込み、1部からの小部数高品位製本に対応できるようになり、オンデマンド(在庫なし)出版という新たなビジネスモデルの一翼を担っている。
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