文部科学大臣発明奨励賞
残留磁場補正機能を搭載した永久磁石MRI装置(特許第4424968号)
【千葉県発明協会】
宮脇 昇一 |
株式会社日立メディコ MRIシステム本部アプリケーション開発部 主任技師 |
竹内 博幸 |
株式会社日立メディコ 柏事業場 主管技師長 |
齊藤 安正 |
株式会社日立メディコ MRIシステム本部システム設計部 主任技師 |
実 施 功 績 賞
三木 一克 |
株式会社日立メディコ 執行役社長 |
本発明は永久磁石方式の磁気共鳴イメージング(MRI)装置において、残留磁場分布を事前計測することで傾斜磁場を印加した際に発生する残留磁場をリアルタイムに補正するものである。
従来の永久磁石MRI装置では残留磁場の影響が大きく、高速・高機能シーケンスは使えなかった。また、残留磁場は傾斜磁場印加履歴に依存するため、一部のシーケンスや特殊なケースに特化した補正方法しかなかった。
本発明では、残留磁場特性を予め計測すると共に傾斜磁場の印加履歴、印加強度および印加時間に応じた残留磁場を逐次算出することで、撮影時の全ての傾斜磁場に対して残留磁場をリアルタイムで補正する。
そのため、残留磁場を逐次補正することができ、撮影シーケンスの延長や計測条件の制限がない。さらに、超電導高磁場MRI装置と同等の機能を達成できるため、MRI装置の入れ替えをしなくとも性能を向上できる。よって永久磁石MRI装置の廃棄に伴う環境負荷を低減することが可能である。
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