日本弁理士会会長奨励賞
携帯電話の音を聞き易くする雑音抑圧方法(特許第4520732号)
【栃木県発明協会】
遠藤 香緒里 |
富士通株式会社 モバイルフォン事業本部 先行開発統括部 |
大谷 猛 |
株式会社富士通研究所 メディア処理システム研究所 スピーチ&ランゲージテクノロジ研究部 |
大田 恭士 |
富士通株式会社 モバイルフォン事業本部 先行開発統括部 ヒューマンセントリックエンジン開発部 部長 |
松原 光良 |
富士通九州ネットワークテクノロジーズ株式会社 第一開発統括部 第一技術部 |
実 施 功 績 賞
山本 正已 |
富士通株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、携帯電話の受話音に含まれる雑音を精度良く抑圧することにより、携帯電話の音声を聞きやすくする技術に関する。
従来の技術では、受話音の中から雑音だけが含まれる区間を抽出して平均的な周波数特性を求め、これに基づいて受話音に含まれる雑音を抑圧していたが、駅や雑踏のように周囲の人の話し声が雑音として混入しやすい状況では、通話相手の声(音声)と周囲の人の話し声(話し声雑音)を区別できないため雑音を十分に抑圧できず、音声が聞こえにくい問題があった。
本発明では、雑音の大きさと音声の大きさから雑音らしさと音声らしさを推定し、これらの推定結果に基づいて入力音に対する抑圧量を適切に制御することにより、従来技術に比べて雑音の抑圧性能を高めることに成功した。これにより、従来技術では抑圧が難しかった話し声雑音の抑圧を可能とし、携帯電話の受話音質を向上することができる。
本発明技術は、電話の本質である音声を聞きやすくする技術であり、らくらくホンをはじめとする当社携帯電話製品の雑音抑圧機能として実施されている。
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